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Denon Official Blog > Posts > サウンドマネージャー山内セレクションvol.3
Category Name: ミュージック Posted Date: 2016-08-08

デノンのサウンドマネージャー山内がHi-Fiオーディオシステムで味わってほしい音楽をセレクトする山内セレクションのVol.3。超有名盤からマニアックな盤までを独自の美意識でご紹介します。

 

 

【今回のナビゲーター】 GPD エンジニアリング デノンサウンドマネージャー 山内慎一

 

■山内さん、山内セレクション好評につき連載とさせていただきました。今後ともよろしくお願いします。

山内:よろしくお願いします。

 

■音源をご紹介いただくまえに、今回の試聴室の試聴環境を教えてください。


 

山内:今回もPMA-2500NEとDCD-2500NEをメインとしてお聴きいただきたいと思います。
それと前回からこの試聴室で大きく変わった点としては、スピーカーが変わりました。

B&Wの最新世代である800 D3シリーズの「802 D3」というスピーカーに変更になっています。
このスピーカーは昨年の夏頃に紹介されて多くの方から高く評価されているものです。
802 D3ウェブサイト

今までのB&Wの800シリーズはコーンに「ケブラー」という素材を使っていたんですが、新シリーズから「コンティニアムコーン」という新しいコーンに変わりました。
これで結構大きく音が変わりました。

 

 

 

■試聴室のスピーカーが変わるのは、非常に大きな変化ですね。

山内:大きいです。

■どんな風に音が変わったのでしょうか。

山内:非常に懐が深い音だと感じています。具体的に言えばスピーカーによる色づけ、つまりカラーレーションが極めて小さいです。

ニュートラルと言うのでしょうか。あと中低域のSN感が格段に良くなり、中域から低域がより見えやすくなりました。
録音している人の動きまで感じられる、という方もいらっしゃいます。





■より制作者の意図が明瞭に分かる、ということでしょうか。

山内:そうですね。でも見方によってはプレーヤーやパワーアンプなどスピーカーに出す側の能力というかポテンシャルを全部映し出す力を持っている、とも言えます。
出す側がもっともっと良くなれば、それに応えるスピーカーなので、まさに「懐が広い」といえるでしょう。

 

■それは楽しみです。では1枚目の音源をお願いします。

山内:2013年のアルバムで、イギリスの3人組のユニット、ロンドングラマーの『if you wait』というアルバムをご紹介します。ジャンルはトリップホップやカレッジロックなど、いろんな呼び名があるようですが、まずは聴いてみましょうか。

 


アーティスト名:ロンドングラマー
アルバム・タイトル:イフ・ユー・ウェイト
ユニバーサルミュージック

■(試聴が終わって)ちょっと80'sのような懐かしい感じがしました。

山内:このユニットにはハンナ・リードという女性ボーカルがいるんですが、この人の歌や佇まいが、出てきたばかりの頃のシャーデーやトレーシー・ソーンのニュアンスに似ているように思います。ちょっとインディーズっぽいニュアンスという感じでしょうか。


 

■インディーズっぽい?


 

山内:あっ、インディーズっぽいというのは、私としては褒め言葉なんです。 生々しいというか、音楽業界的じゃない感じがします。





■なるほど、褒め言葉なんですね。

山内:それと、オーディオ的にはエネルギーをため込むのではなく、発散する、つまり音の抜けみたいなものが大事だということが、彼らの音楽を聴いているとよくわかります。

中域を中心とした塊(マス)で押すことでパワー感を出すのではなく、帯域的なレンジが広くて倍音を持ったままパワーが出ないと、本当のパワー感は表現できないのではないかと思います。
特にボーカルが浸透していく感じのパワフルさを再生するのに、それを感じました。



■では次をお願いします。
 

山内:では次はチバカツヒロさんの『Kicoel』をご紹介しましょう。私は去年デノンのSoundManagerに就任したんですが、このアルバムはそのちょっと後ぐらいに出ました。

これ、もしかしたら自分のために作ってくれたんじゃないかなと思うぐらい、自分がデノンで表現したい音にピッタリのアルバムでした。ブルーグリーンなジャケットも好みでしたしね。

今日はその『Kicoel』から「クラフツマン」という曲を48kHz/24bitのハイレゾ音源でお聴きください。

 

 

アーティスト名:チバカツヒロ
アルバム・タイトル:Kicoel
CD:レーベルtone on tone
ハイレゾファイル:ototoy


■(試聴が終わって)素晴らしい空間感を持ったアンビエントミュージックですね。音に遠近感があって、しかも音一つ一つに生命があるように感じました。




山内:デノンサウンドの新しいキーワードである「スペーシャス」や「ビビッド」というキーワードが表現しやすい音源なので、試聴会やデモンストレーションなどではかなりヘビーに使っています(笑)。
おっしゃるように音一つ一つがクリアというかトランジェントなイメージがしますね。
(※トランジェント=音がなまらず、しかも余計な成分を付加することなく、瞬間的な信号変化にすばやく追従すること)

 

■なるほど。では次をお願いします。

山内:次は2Lのサンプラーをお聴きください。2Lというのはノルウェイのレーベルで高音質を追求しているユニークなレーベルです。こちらはSACDになっています。


アルバム・タイトル:ザ・ノルディック・サウンド
2L レーベル・サンプラー
輸入盤

 

■(試聴が終わって)これはいわゆる現代音楽ですね。

 

山内:4曲目のバイオリンとハープのアンサンブルですが、なかなか面白い曲だと思いました。

クラシックの現代曲は一般的な音楽ファンから敬遠されるきらいがありますが、私は現代曲でも、いい曲はいいなと思っています。

慣れてくると面白さが分かるようになるというか。ちょっと危ういものや、ちょっと不気味なものが、自分にとって美しいと感じられることがあるんです。
試聴会でも時折そうした現代曲を使っています。


 

■初めて聴きました。とても面白かったです。次は何でしょうか?


山内:打って変わって、ジョアン・ジルベルトとスタン・ゲッツの「ゲッツ・ジルベルト」です。

■これは名盤ですよね、私も何度も聴きました。

山内:ちょっと聴いてみましょうか。

 


アーティスト名:スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト
アルバム・タイトル:ゲッツ/ジルベルト
ユニバーサルミュージック


 

■(試聴が終わって)いやぁ、こんないい音だとは思いませんでした。

山内:新しいスピーカーで聴いているからでしょうか、通常のCDですが、実は私もビックリしました。

久々に取り出してきて聴いてみたら、こんなに良かったんだって。やはり元の録音がしっかりしているんですね。

よく聴くと1曲めの「イパネマの娘」と  4曲めの「デサフィナード」はエコー感が違うのがよくわかります。また「イパネマの娘」で途中から出てくる女性ボーカルは  アストラット・ジルベルトですが、後から録音したのでしょうか、彼女の声だけ別次元にある感じもよくわかります。



■ちなみに「ゲッツ/ジルベルト」はオーディオ的にはどんな点が面白いですか。

山内:オーディオ的な視点でいえば、ゲッツのサックスの特長の「吹け上がり」みたいな音色をそのまま気持ちよく再生してあげたいですね。
さて、今日はあと2枚ぐらいにしておきましょうか。レイ・ハラカミと矢野顕子さんのヤノカミを聴いてみましょう。

 

■ヤノカミは私も大好きです。でもなぜ「ヤノカミ」なのでしょうか。

山内:普段試聴でよく聴いているのがいちばんの理由ですが、このアルバムはハイレゾではないのでむしろオーディオシステムを磨くことができるCDなんです。しっかりとシステムをブラッシュアップしないと見えてこない音やバランスがあります。

 

 

アーティスト名:yanokami
アルバム・タイトル:yanokami
ヤマハミュージックコミュニケーションズ

■(試聴が終わって)よく聴いている曲でしたが、もっとシンプルな曲かと思っていました。いっぱい音がはいっているんですね。

山内:「終わりの季節」を聴いてもらいましたが、矢野さんがハラカミさんの電子音の世界をとても気に入っているのが良くわかりますね。
全体としては「ハラカミサウンド」と言えると思いますが,音のテクスチャが矢野さんの声によくマッチしていて矢野さんの存在感ももちろん大きいですね。
それと他のいくつかのハラカミさんの作品と比較してクリアで粒立ち良くに録音されているなと感じます。

■では最後のアルバムをお願いします。

山内:ディラングループというバンドの「アークラング・サーチ」のアルバムをご紹介します。
これは音質検討にはあまり使っていませんので最後というより、番外編という感じですが、面白い音楽なので読者のみなさんにご紹介したいと思います。



アーティスト名:ザ・ディラン・グループ
アルバム・タイトル:アークラング・サーチ
P-ヴァイン・レコード


■(試聴が終わって)初めて聴きましたがとても面白い音楽ですね。


山内:帯には「ポストロック」って書いてあります。ポストロックっていうのは、私はロックの機能性をふんだんに使いつつも、表現される世界は一般的なロックとは多少異なる音楽だと解釈していますが、まさにこのバンドはそんな音だと思います。

再生したのは2曲目の「Running in Paris」という曲でしたが、ビブラフォンにチープなシンセが入っていて、途中でいきなり歪んだギターが出てきます(笑)。特にこの曲はベースラインが頭にこびりついてなんか忘れられないな、という曲でした。

サウンドマネージャーになると音楽に関して固定観念に縛られないようにしなくては、と思うようになりました。余り好きな曲じゃなくても深く聴いてみると良かったり、曲によっては3分すぎぐらいから急に面白くなる音楽もあります。

このディラングループのこの曲は「見つけちゃった感」がありました。以前よりも面白いものを見つける力がついてきたな、と最近思っています。

 


 

 

 

■ぜひまた面白い音楽をおしえてください。次回もまたよろしくお願いします。

 

 

(Denon Official Blog 編集部 I)

 

 

【 お知らせ 】


8月29日(月)、TSUTAYA O-nest(東京・渋谷)でデノンのヘッドホン50周年を記念したフリーライブ「Denon HP 50th Special DJ Night」(入場無料)が開催決定!
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Kumiko Tachi posted to サウンドマネージャー山内セレクションvol.3 2016/08/08 2:08
 

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