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Denon Official Blog > Posts > AVR-X7200W開発者インタビュー Part.2
Category Name: 製品の魅力 Posted Date: 2015-01-26



昨年12月に発表となったデノンAVアンプのフラッグシップモデル、AVR-X7200W。

最新機能であるドルビー・アトモスを搭載し、圧倒的な情報量と空間再現力を実現しています。

今回は設計者チーム4名にインタビューしました。今回はそのパート2をお送りします。


 


9.2ch AVサラウンドレシーバー

AVR-X7200W


希望小売価格:350,000円(税抜価格)


発売時期:20151月上旬


製品の詳細はこちら​をご覧ください。


 

(写真左から)

寒川大輔

D&M  CSBUデザインセンター 技師 

AVR-X7200W電源、ネットワーク系設計担当

 

高橋佑規

D&M  CSBUデザインセンター 技師 

AVR-X7200Wデジタル、アナログオーディオ、パワーアンプ、音質設計担当

 

鈴木一弘

D&M  CSBUデザインセンター 技師 

AVR-X7200Wモデルリーダー

 

緑川慎一

D&M  CSBUデザインセンター 技師 

AVR-X7200W機構設計担当


(Part1からの続き)

■AVR-X7200W開発者インタビューのPart1では外装やコンストラクションの美しさを中心にお話をうかがいました。
今回は内部の回路や、ドルビー・アトモスなどの新機能についておうかがいします。まず回路ですが、どんな特長がありますか。


高橋:本体の内部についても回路構成のシンメトリーな美しさを特長として挙げたいと思います。

ご覧のようにAVR-X7200Wの内部は徹底したシンメトリー構造となっています。

左右対称で、無駄なスペースがありません。内部がこれほど美しくレイアウトされているモデルはあまりないのではないか、と自負し ています。


回路のシンメトリーな美しさも、「私のオーディオ道」でご紹介したデノンの1970年代のアンプ、PMA-235や1980年代の銘機、たとえばP0A-3000シリーズや最近までフラッグシップモデルとして君臨していたPOA-A1HDにもに通じています。

もちろん音色を第一に考えたことですが、見た目の美しさもかなり重視しています。

トランスの上の「DENON」と印刷されたラベルも今回デザイナーに特別に作ってもらいました。



AVR-X7200W



AVR-X7200Wデジタル、アナログオーディオ、パワーアンプ、音質設計担当 高橋佑規


高橋:一番下の基板に電源回路が入っています。

その電源回路も基板のセンターにマウントされており、そこから完全にLR独立して、全てのチャンネルに電源を供給しています。

パワーアンプ回路はチャンネルごとに基板が独立したモノリス・コンストラクションとなっており、チャンネルにはそれぞれ電源が充分に供給されていますから、チャンネル数が増えても音質は劣化しません。

このように基板や電源を独立させることでチャンネル1つずつの音質的な精度を確保し、マルチチャンネルでも高音質が実現できるような構造となっています。



基板の中央に置かれた電源回路



チャンネルごとに個別の基板に独立させたモノリス・コンストラクション


■音質面に関してはいかがでしょうか。


高橋: 今回は音質に決定的な影響を与えるD/A変換の回路も大幅に進化しました。

まずDACが載った基板をDSPの基板から独立させました。基板が独立したことでパターニングの制約がなくなりましたし、ノイズも減りました。

さらにDACの周辺部品に関しても、オーディオグレードの部品が今までより数多く使用できるようになりました。


たいていは大きな部品の方が音は良いのです。そしてDACデバイス自体も新世代のものに変更しました。

DAC自体はPCM 32bit/768kHz、DSD 11.2MHzにまで対応できるという、非常に高い能力を持った最新のものです。


ただしスペックだけで採用したわけではありません。実際にサウンドを聴き、その音に惚れ込んで採用を決めました。

開発当初は基板を2種類作成して、今まで使用していたDACと双方の可能性を模索しながら開発を進めていました。


■新機能のドルビー・アトモスについてはいかがでしょうか。

鈴木:ドルビー・アトモスは3次元の立体音響再生のために複雑な演算処理を行います。

その演算能力を確保するためにハイパワーなDSPである「SHARCプロセッサー」を4基搭載しました。

これによって最大[7.1.4]あるいは[9.1.2]といった天井のスピーカーも使用した最新のサラウンド音場が楽しめます。




AVR-X7200Wモデルリーダー 鈴木一弘



手前の大きな4つの黒い正方形がSHARC プロセッサー


■ドルビー・アトモスは、天井にスピーカーを設置して垂直方向の音の描写ができる、ということですが、かなりの臨場感なのでしょうか。


高橋:最初聴いたときは感動しました。想像以上でしたね。

あそこまでの空間表現力が出せるとは思いませんでした。

現状はまだドルビー・アトモスに対応したソフトは少ないですが、いままでのフォーマットのDVDやBlu-rayディスクでも音声を再構築し、天井のスピーカーを活かした音場を自動的に合成してくれるDolby surroundという機能がありますから、現在お持ちのディスクも立体的な音場でお楽しみいただけます。これがかなり凄いです。


■AVR-X7200Wの音質評価のチェックで使用ソフトにはどんなものがありますか。


高橋:ドルビー社に提供していただいたドルビー・アトモスのデモンストレーション用のコンテンツに加えて、ジョン・メイヤーのライブBlu-rayのソフトや、ピンク・フロイドの「狂気」のSACD マルチチャネル盤をよく使いました。

特にジョン・メイヤーのライブはL.A.のノキアシアターでの録音ですが、ホールの臨場感が上手く録れていて、特にアコースティックセットでのギターの音色が素晴らしいです。

この雰囲気をいかに表現できるかがポイントでした。





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アーティスト名:John Mayer

アルバム・タイトル:Where the Light Is: John Mayer Live in Los Angeles [Blu-ray]

(輸入盤)

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■ちなみに開発のプロセスで苦労したのはどんな点ですか。


鈴木:今回はドルビー・アトモスへの初の対応ということで、開発を進める中で設計変更が必要となり、それに対応するのが大変でした。

具体的には先ほど挙げたDSPですが、当初は3基で開発をスタートさせました。


開発を進める中でドルビー・アトモスのデコードを行うにあたり、従来以上の処理能力が要求されるため、それぞれのDSPの役割を区別し、DSPを4基構成に変更しました。

開発時間が短いなかで、この設計変更は大変でした。


高橋:正直言って、この設計変更が短期間でできたことはすごいと思います。

これが可能だったのはデノン白河工場が設計部門からCAD設計、基板実装、そして組み立て製造までを一貫してやっているからだと思います。


緑川:同じく外観や仕上げの美しさ、精度についても、白河工場だからこそ可能だったと言えると思います。

AVR-X7200Wの外装デザインは、今回ノブの形状の変更でパーツの隙間やノブの偏芯が目立つデザインとなりました。

このデザインはデザイナーのこだわりだったので、設計としてはぜひ実現したかったのですが、単にパーツの精度を上げるだけでは実現できないレベルの難問でした。


そこで工場での組み立て時の調整で精度を出す方法を採ったのですが、それを実現するために設計の時点で生産技術や製造部門と相談して、一緒に開発していったのです。

こうしたことも、設計と製造が同じ拠点にある白河工場だからこそ、実現できたことだと思います。



AVR-X7200W機構設計担当  緑川慎一


鈴木:生産設計(生産のための設計)という観点があります。組み立てしやすい設計、生産しやすい設計という意味です。

AVR-X7200Wは基板部品で約4800点、機構部品も含めたトータルで約5300点という膨大な部品で構成されていますが、これらをどうしたらミスなく効率的に組み上げられるか。

それを追求することで作業時間の低減、品質面、性能面(製品性能、音質等)、信頼性の向上を図りました。


緑川:AVR-X7200Wの開発の過程では、効率のいい組み立ての手順を確認するために、実際に製造に携わる部門と連携し、生産の前段階で段ボールに紙を貼ったペーパークラフトのような模型を作って組み上げの検証もしています。

なにせ部品点数が多く複雑な構造ですから、生産の現場でどのように組んでいくか、実際に顔をつきあわせて議論しながら製造工程を検討しました。

製造サイドからの意見で組み立て方法を変えた部分もあります。こうしたことができるのが白河工場で設計・製造するメリットだと思います。



■最後に一言ずつ、AVR-X7200Wに興味をもたれた読者の方へメッセージをお願いします。


鈴木:今日はあまり話に出ませんでしたが、4Kにも対応もしていますし「HDCP2.2」への無償アップグレードも実施予定です。

いずれにしてもAVR-X7200Wは設計者として納得がいく製品ですので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。


緑川:AVR-X7200Wはフロントパネルまわり、たとえばボリュームノブの質感であったり、ドアの質感など、細かい部分まで気を配って仕上げました。

ノブの動きやドアの厚み、開け閉めの感触などを、ぜひぜひ店頭で実際に体験していただきたいと思います。


寒川:今回はノイズを減らすということを重視しましたので、ダイナミックレンジが広い音源でも、透明感のある音でよく鳴らせるのではないかと感じています、映画でも、あえて静かな映画を観ていただくと、このアンプの良さを実感していただけるのではないかと思っています。



AVR-X7200W電源、ネットワーク系設計担当 寒川大輔

高橋:私はより多くの方にマルチチャンネルのサラウンド再生の素晴らしさを知っていただきたいと思います。

世の中には素晴らしいサラウンドコンテンツがあります。

そしてAVR-X7200Wは全部のチャンネルで同一のクオリティの音質を達成していますので、サラウンドコンテンツの素晴らしさを余すところなく再現できます。

それともう一つは「使いやすさ」です。


高級機はマニア向けで、設置や操作がわかりにくいのではないか思われがちですが、AVR-X7200Wは高級機でありながら画面のインストラクションなどにより、初心者の方でもセッティングしやすいようにできています。

しかも入力も多く、デジタル機器だけでなく、アナログ機器や、レコードもプレイヤーも接続できます。

ぜひAVセンターとしてご活用いただきたいと思います。



みなさん、ありがとうございました。


(Denon Official Blog 編集部I)

Picture Placeholder: Seiko Fukushima
Seiko Fukushima posted to AVR-X7200W開発者インタビュー Part.2 2015/01/26 19:47
 

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